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2016年3月27日 (日)

『ワン・モア』桜木紫乃

なにかと慌ただしい年度末

むろん私には年度も何もないけれど、

周りは、ね。それなりに。

    *  

ブログ仲間のⅤさんの書評で知った。

リクエストしたら、意外に早く来た。

「ホテルローヤル」の桜木さんである。

    *

この本を読んで、食わず嫌いだったかな、そう思った。

文章は簡潔に、スパッスパッとすすんでいきながら、行間や言葉の後ろにそっと隠れているものが、情緒的。

もう一度戻って読み返す、そっと私を揺り動かす。

すらっと読み進んで行ってしまうと何もとらえられないような

普通の言葉の連なりの奥に

思わぬ感情や情景が浮かび上がるのを感じる。

まるで国語の問題を紐解くように。

振り返ってみる。

そしてまた進む。

    *

十六夜から始まる連作は

死と生

生きるモノの宿命だ。

誰の上にも、いつか分からないけれどあるもの

この本の語り口は

優しく人々を繋げていく。

みんなこうして

自分の周りのご縁を大切にして

生きていくのだなぁ。

生きていきたいなぁ。

と思った。

    *

作者紹介に「新官能派として注目を集める。」とあった。

「新官能」などと

むろんご本人が名刺を差し出したわけでもなく、

周りがそういうだけで・・・

この本に関しては

読後感も良く、ほのぼのじんわりした内容であります。

桜木さんではこっちの方が例外に近いのかな。

内容(「BOOK」データベースより)

 

月明かりの晩、よるべなさだけを持ち寄って肌をあわせる男と女。傷はいつしかふさがり、ふたたび生まれかわるだろう―。死の淵の風景から立ちあがる生の鮮やかなきらめきの瞬間を情感豊かにつむぐ、今注目の著者による傑作小説。

(2011/11/29) 16

連作短編形式

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