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2016年1月25日 (月)

『声』アーナルデュル・インドリダソン

今日も冬晴れ

でも寒いです。

    *

読み始めてから途中まで

犯人も動機も分からない。

ゆったりした流れで話は進んでいく。

じっくりと流れていく内容。

しっかりと話していく筆者。

ジェットコースターミステリとは異なる

深く沈み込むような内容であった。

内容(「BOOK」データベースより)

クリスマスシーズンで賑わうホテルの地下室で、一人の男が殺された。ホテルのドアマンだという地味で孤独な男は、サンタクロースの扮装のままめった刺しにされていた。捜査官エーレンデュルは捜査を進めるうちに、被害者の驚愕の過去を知る。一人の男の栄光、悲劇、転落、そして…死。自らも癒やすことのできない傷を抱えたエーレンデュルが到達した悲しい真実。スウェーデン推理作家アカデミー最優秀翻訳ミステリ賞、フランス推理小説大賞翻訳作品部門、813賞最優秀翻訳長編部門受賞。『湿地』『緑衣の女』に続くシリーズ第3弾。 

(2015/7/29) 6

解説にあるように「自らも癒すことのできない傷を抱えた」主人公は

「サバイバーズ・ギルト」(生存者の罪悪感) と言えるだろうか。

    *

殺人事件の話なのだが、

・この殺された男のかなしい家族の話

・主人公自身の子供時代の家族、悲しい出来事

彼はそこから離れられない、心を閉ざしているのだ。

そして

・その延長にある自分自身が作り得なかった子どもとの家族と言う関係

サイドストリートして

・暴力を振るわれた少年と父親の家族

主人公の周りで起きるこうした家族の話を

時に自分に重ね、時にそれによって客観的に自分を見る。

決して忘れない、共に生きていくその思い

深い家族への思いが語られる。

    *

一昨日ぐらいの新聞に載っていた。

この前のスキーバス事故でも

若者がこういう思いをしているという。

「なぜ自分が生き残ったのか。」

    *

いつか

起き上がって

亡くなった人の分まで「生きて」欲しいと願う。

     *

訳者あとがきによると、

作者は「人間にとって、すべての始まりは子ども時代にある、子ども時代にどのような経験をするかにある。」と話していたという。

当然のことではあるが、

昨今の日本でも子供の事件、(しかも自分の子供である、)が多くみられるのは悲しい。

自分がその子どもの立場だったら、

そういう「想像力(想像ではないか。日本語のふさわしい言葉が分からない。ので、この言葉を使っている。が。)」を持って

毎日を生きなければ、生きてほしいと

そういうニュースを見るたびに悲しく苦しくなる。

あまり注目しすぎると眠れなくなりそうに辛い。

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