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2015年1月 8日 (木)

『風待ちのひと』 伊吹有喜

過去にあちこち出かけた中で、

何ケ所かで「風待ち」「潮待ち」という言葉を聞いたことがある。

最初に聞いたもので、有名なのは「鞆の浦」だ。以下はそのHP。

     *

「広島県福山市の 先端にある港町 鞆の浦         


日本で最初の国立公園の一つとして指定された
瀬戸内海国立公園を代表する景勝地、鞆の浦

瀬戸内海の中央にあたり、潮の流れの変わるところであるため、
万葉の時代から潮待ち、風待ちの港として栄えました。

落ち着いた港の風情、晴天時には四国連山までもが 見渡せる瀬戸の海
神社、寺院、町並み、お祭りと古き良き時代を感じさせてくれます。」

    *

関係ないところへ行ってしまいました。
鞆の浦はもう一度ゆっくり歩きたい街です。

    *

というわけで、なぜか心惹かれる題名「風待ちのひと

    *

早めに布団に入って読み始め、一気に,でも、じっくりと3時間、読み終えた。

内容としては、激しい流れや山も無いけれど、だから痛いことも無い、静かに、思いやりのある心を通わせる物語。

悪人は出てこない。

    *

踏み外したんじゃないよ、風待ち中。いい風が吹くまで港で待機しているだけ」

「トラヴィアータ」(椿姫)…道を踏み外した女」あるいは「彷徨う女」 

「そういうときはね、抵抗しちゃ駄目。…一番下まで沈んではじめて、人はそこを蹴ることができるのだ。…底を蹴ることができた。再び浮上することができたのである。たとえ人生の春や夏が過ぎた後でも、遅すぎることはないのだ。いくつになっても人はやり直すことができるのだ。」

心穏やかな大人の恋愛小説であると同時にリスタートの物語。

音楽と料理と・・・

主人公の母の、終の棲家の何から何まで、備品まで素敵なことよ。

映画化ドラマ化したらいいな。

ポプラ社 (2011/4/6) 1

2008年第3回ポプラ社小説大賞特別賞受賞

内容(「BOOK」データベースより)

“心の風邪”で休職中の男と、家族を失った傷を抱える女。海辺の町で偶然出会った同い年のふたりは、39歳の夏を共に過ごすことに。人生の休息の季節と再生へのみちのりを鮮やかに描いた、著者デビュー作。『四十九日のレシピ』にも通じるあたたかな読後感に心が抱まれる物語。

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