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2014年12月15日 (月)

墓参りに『教場』 長岡 弘樹

17予定通り

母と、父のお墓参りに出かけた昨日。

久しぶりのお墓参りで、母はすっきり、安心した顔をしている。

「ひさしぶり。来れなくてごめんね。」という母に

「私はね、お父さんはここにじっとしているんじゃなくて、

いつでもどこへでも飛んで行ける。

ただここはお父さんの住処だから

たまに来て、お掃除をする、ということ、だと思っているんだ。」と自説を話す。

そうだよね。

   *

買い物をして

母のところでほうれん草鍋をする。

母もおいしそうに食べていた。

こんなにほうれん草ができているなんて幸せね、そう言う。

    *

今回の本は「教場」

警察小説盛りの中、書かれていないジャンルは何かを考えたという。

その警察学校の話。

入ってから厳しく篩(ふるい)にかけられる生徒。

とはいっても、そこを出たら警官になる人々である。

第一話から第六話、「連作短編集」の形になっている。

それぞれ主人公は入れ替わっていく。

そのなかで一貫して登場するのが、風間教官。

ふしぎな存在。

風間が受け持つクラス(教場)の各生徒が、主役になったり、脇役となったりする。

その静かな卓越した観察力から、生徒の警察官としての資質を見抜き、各人を導いていく。

そこには、経験からくるのだろうが、まさにそこに有る、ちょっとした不自然さを見据え、名探偵のように推理し、苦悩する生徒たちの悩みをとらえ、解決していく。

激しい怒りや諦めなど各人の思いは、激しくこんなにも、と思うほど暗い。

そしてなんだかなぁ、と思わせる復讐。

それでも、作品の底に流れるのは、風間教官の優しい眼差しである。

文春ミステリー」1位、宝島の「このミス」2位と話題の小説。

「教場」戸いうこの本は、つまり、警察学校を舞台にした連作長編である。

「手に入れた警察学校の卒業アルバムから、その中の、特に教官の写真からその人となりを想像して作品に膨らませていった作品だ。」と作者が話していた。

(2013/6/19) 73

内容(「BOOK」データベースより)

君には、警察学校を辞めてもらう。この教官に睨まれたら、終わりだ。全部見抜かれる。誰も逃げられない。前代未聞の警察小説!

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コメント

この「教場」はずっと前に新聞で見て以来、チェックしているのですが、図書館頼みでは中々巡り合えません。
いちさんのレビューを拝見してちょっと想像していたのとはちがうなと。
連作短篇なんですね。

投稿: VIN | 2014年12月19日 (金) 20時27分

こんにちは VINさん
この本は、私もずっと前から気になっていて
一度はパスした本です。

印象は
自分が入りたくて入った学校、その先の職業を
何かの理由であきらめるとき
その周りのものへかなりの復讐をするのだということでした。
それでも卒業できた人が世の中を守る警察官になる、のです。

実際はどうかわかりませんが
かなり陰湿な、ということが頭に残っています。

機会があれば読んでみてください。
私は三浦氏しをんさんたちのスポーツ小説を(?)即予約しました。私も好きなのですねぇ。

投稿: いち | 2014年12月20日 (土) 10時54分

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