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2014年6月11日 (水)

薄いカレーで会話

「どお?今日のカレー。ちょっと薄いかなと思うんだけど。」と息子に聞く。

いつものように「美味しいです。」という返事を待つ、

が、ところが、なんと

「薄い!」との返事。あらら。

茄子をいっぱい入れたから、水分が出たのかな。

自分でも,薄々、そう思ってはいたが。

そして、「それはいいけど、葉っぱを入れるのやめようよ。」とノタマウ息子。

入れたの分からないほど、煮込んだはずだが・・・わかってしまったキャベツの葉っぱの存在。

だってもったいないんだモーん。めげない私。

「キャベツはほかに居場所はあるでしょ。」「まあ確かにね。」

   *

そのあと、行方不明の親を探すというテレビで、娘さんが話している。

「70過ぎたら少し認知になって
カレーのルウが足りなかったり・・・、」

   *

そこで私は息子の部屋にわざわざ行って、ご注進の、立ち話。

「きいた?カレーが薄かったんだって・・・私も危ないねえ。」

「ほんと。そうなると、やったことを忘れちゃうらしいね。」

「そこ行くとおばあちゃんは偉いよね。お米、何合炊くか、お米を入れたお釜に3とか数字を書いたメモを入れているものね。」

しかもその紙何回も使っている模様なのだ。

    *

「お母さんなんて、キャベツなんていれていません。って、入れたのも忘れるんじゃない。」

「ほんとにね、あぶないあぶない。」

「それで俺らが

キャベツなんて入っていませんでした、って言って

みんなで、泣きながら、キャベツ先に食べるんだよね。

そして言うんだ、大丈夫だよ、お母さん、キャベツなんて入ってないから。」

「で、私は威張って言うの、当たり前でしょ、カレーにキャベツ入れる人なんていません。てね。」

    *

こうして

架空話はどんどん進む。我が家の、私の得意技。

昔から私に鍛えられていたから、相手も得意だ。

   *

この小さな時間で私のフラグが立ったのは

「みんなが泣きながら、」っていうところ。

そうか、みんな優しいね。

そして思ったのだ。

「良かったぁ。みんな怒らないで、かばってくれた…」

   *

今は何にも起きていないけど…

あ、カレーにキャベツを入れたのは確かですけど…

間違ったわけではありません。

しかし、今食べたら、薄くて、本当においしくなかった。

薄いカレーにはこのキャベツの葉っぱも一役買っていると思われる。

丁寧に作ったはずだけれど。残念だ。

そーっと、ルウを足しておこう。

いや、大威張りで「味直しておいたから…」と言わないと

「結構です。」と断られるかもしれない。

それほど、まれにみる・・・であった。

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コメント

架空話は我が家の最も得意とする分野でもあります。
いちさんの家庭での会話を拝見していると「うちに似ているな~」といつも感じています。

先日ネットで毎日一首提出している短歌に「友らみなデビュー促す夫婦なり夫婦漫才〈せいごみえこ〉で」というおふざけ短歌を出して師に失笑されました^_^;
キャベツ話はかっこうの漫才ネタであります。

投稿: VIN | 2014年6月12日 (木) 15時06分

VINさん
こんにちは。
コメントありがとうございます。

そうですか、似ていますか。楽しいですね。
たぶんおそらく
VINさんのところと家族構成が似ているからでしょうか。
いい組み合わせなのでしょうね。

日本国中、空から見下ろすと
いまでも、あちこちで笑顔の花火が打ちあがっているのではないでしょうか。
思うだけで、幸せな風景です。

投稿: いち | 2014年6月13日 (金) 16時07分

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