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2013年1月 8日 (火)

『開かせていただき光栄です』 皆川博子

なぜこの本をリクエストしたのかわからないが

私には

名前は知っていたという程度で、初めて読む(おそらく、)著者だった。

これがまた調べてみると

なんと生まれが1930年だという。82歳

そして、たくさんの著作がある。

その強い意欲的作家精神には頭が下がる。

こんなところで

年を言う私がおかしいのだとさえ思う。

年齢を自覚してしまうことが、すでに負けているのかな。いかんいかん。

このお方を

見てみたい。と思った。

おりしも、芥川賞候補の黒田夏子さんは1937年生まれ。2012年に「abさんご」で第24回早稲田文学新人賞を受賞し、75歳でデビューした。

ニュースで年齢ばかり言われてどうだろうか。

「そうですが。それがなにか?」という感じなのだろうか。

この方の話も伺ってみたい。

見残しの塔で、89歳でデビューした久木 綾子さんもそうだ。

芸術家は

ここからが円熟を迎える。

そういう意味でも

皆さんに勇気をいただく。まだまだ・・・

とにかく

私はこの本を「聞かせていただき光栄です」と読み間違えて

リクエストもし、読み始めていたのである。

正月の息子の指摘でやっと気が付いた。

開かせて…」で解剖かぁ、という具合に。

聞くのと開くのでは大違い、である。

出版社からのコメント 

『死の泉』の衝撃から14年―― 家族や芸術、歴史、幻想味といったテーマは『死の泉』同様通底しているが、さらにそこにユーモアやキャラクター性、ミステリ・ガジェットが加わり、著者の新たな代表作に仕上がっている。
2011年7月発行 440ページ 2冊目
解剖学者の話なので、そこに飛び交う言葉は  グロテスクである。それを皆川博子さんは幻想的で耽美(たんび)な話として語っていく。
解剖の様子も何も
単なる符号として
さらっと読んでしまえば
後に残るのは18世紀ロンドンの人々の暮らし。
それらが生き生きと迫ってくる。
昔の本の売り方も面白い。

最初、この本を

ミステリとして期待して読んで行かなかったので、

ラストはなかなかびっくり

してやられた感じがした。

読後感はいい。

「今はわかる。ダニエルは思った。今、あの問いを出されたら、どのような状態であろうと、心の底から言える。あのとき本心からそう言えたら、…。 

 

どのような状態であろうと…。 

 

遅すぎる言葉はダニエルの心の中で膨れあがり、口をついた。 

 

「愛している」」

ここは師と弟子の間の話で

男女のことでもないが、

いつでもどこでも、誰にでも、そうだと思われる。

伝えたいことは相手に伝えよう。

迷惑にならないものなら。

後悔しないように。言うべきことは。

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コメント

皆川博子さん、お名前はときどき拝見するのですが、未読です。
内容が想像していたのとまったく違うので驚きました。
また図書館で目にしたら借りてみます!

>年齢を自覚してしまうことが、すでに負けているのかな

私など負けまくりです^_^;
芥川賞候補の彼女の話題はすこ~しばかり刺激は請けました。
偶然娘と次男が別々に話題のURLを私のipadに送ってきて体たらくな後ろ向きのぐうたら母親を奮起させようと思ったようですが、才能とやる気ないもんね、そうはいかんぞ、と心の中でつぶやいています。

投稿: VIN | 2013年1月10日 (木) 17時34分

ホントですね。
写真拝見しても
凛として、すごい。

画家や小説家など芸術家は
年には負けないぞ、などとも
本人は
思ってもいないのでしょうね。

しかし
われわれも負けずに(?)
私たちは私たちで、
それなりに、自分なりに頑張りましょう。ねっ!
これまた、お互いに!です。

同じにしてしまい
申し訳ありません。

投稿: いち | 2013年1月10日 (木) 21時36分

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