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2012年6月12日 (火)

『白い山」』 村田喜代子

図書館で何か本はないかとうろっと回っていて、見つけたというか、

あった本を借りてきました。

久しぶりの村田さんです。

花野」は私にとっても、タイムリーで、

また、読書仲間でのこの本に対するつながりもあったりして、思い出深い作品です。

友だちにも勧めたりしましたが、あまり共感を得られたという印象はなかったかな。あのころはあっちこっちに忙しく、好奇心いっぱいで、忙しかった。
薦めたあと感想を聞けなかっただけかもしれない。

蕨野行」は映画も見て、独特の言葉遣いも印象に残りました。

けれど、作者がどんな方なのかは、今回いろいろ調べてみてわかったことが多いです。

私と同年代、世にいう団塊の世代っていう仲間でした。

それだけで少し親近感を持ちました。それこそ、たくさんいるのに、ね。

さて、この「白い山」はいくつかの短編でできています。

同じ作者ですから、色合いは同じなのは当然で、そうあってもいいかなとも思いました。もちろんそうでない場合も、本の構成上、あり得ます。

投げっぱなしの印象は最初物足りませんでしたが、

それはそれで勝手に先を、結末を考えたりできるので好きです。

特に「白い山」の編は

短い12の話で、どれも風景が浮かぶようで、趣深い、

「ふしぎな、面白い、かわいい、おばあさんたち」が登場します。

そこにいるだけで微笑んでしまうような、雰囲気があります。

山の中で、谷の向こうから

道端で、ひょいとあらわれ、なかなか前に進まず、車を止めている、

そんなおばあさんたち。

なんでもオミトオシの、穏やかなご老人

すてきだね。

「祖母山」と「傾山」で「祖母傾」

そこに漂う祖母の面影

山に重ねた老人の影。

なかなか不思議な雰囲気の本だった。

1977年『水中の声』で九州芸術祭文学賞
1987年『鍋の中』で芥川賞
1990年『白い山』で女流文学賞
1998年『望潮』で川端康成文学賞
1999年『龍秘御天歌』で芸術選奨文部大臣賞
2010年『故郷のわが家』で野間文芸賞

など、たくさんの賞を受けていらっしゃいます。

内容(「BOOK」データベースより) 

白く輝くあの山への道に老女たちが立ちはだかるのは何故か?12の老婆のいる風景を通しそのひょうひょうとした暮しぶりと複雑な心の襞に分け入る「白い山」―。女たちのたゆたい、日常への違和と心の危機をえがき、小説の新しい領域をひらく作品集。  32冊目

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