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2012年4月 9日 (月)

『さよなら、愛しい人』 レイモンド・チャンドラー ⑱

昔に読んだ本。

「さらば愛しき女よ」 清水 俊二訳 (1976)からずいぶん時間があいている。

それを村上春樹さんが新訳したもの。評判になったらしい。
(2009年4月発行)

「長いお別れ」「ロング・グッドバイ」と同じだ。

あちこちでどちらの訳がいいかなどの書きこみも見た。

前のは忘れたが、
今回の村上さんのを期待して読んだ。

あらゆるところにちりばめられた細やかな描写
それで全貌が明らかにもなるし
ミステリとしての流れは滞ることもある。

村上ファンにはいいと思う。

単純なミステリファンの私には
筋はわかっていても、なかなかたどり着けないもどかしさを感じたりもした。

これはあとがきにも、村上さん本人が書いている。

「ここまでややこしく書かなくてもいいだろうに」
「…筋には直接関係のない描写をいくら丁寧に訳しても、読者の大半は適当に読み飛ばしてしまわれるのだろう」

読み飛ばしはしなかったが、読み飛ばしたくなったのは事実である。
そして結局戻って確認することになるのだ。

要するにチャンドラーの文章自体がそういうことなのであろう。

原文で読んで、確かめられないものの悲しさではある。

内容(「BOOK」データベースより)

刑務所から出所したばかりの大男、へら鹿(ムース)マロイは、八年前に別れた恋人ヴェルマを探しに黒人街の酒場にやってきた。しかし、そこで激情に駆られ殺人を犯してしまう。偶然、現場に居合わせた私立探偵フィリップ・マーロウは、行方をくらましたマロイと女を探して紫煙たちこめる夜の酒場をさまよう。狂おしいほど一途な愛を待ち受ける哀しい結末とは?読書界に旋風を巻き起こした『ロング・グッドバイ』につづき、チャンドラーの代表作『さらば愛しき女よ』を村上春樹が新訳した話題作。

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