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2012年4月12日 (木)

『生きるとは、自分の物語をつくること』 小川洋子・河合隼雄 ⑲

0023(写真は
花にら)

今回の本は対談集である。

この題名を読んだだけで、この本の中身というか、テーマがある程度理解できる。

奥深い、しかし難しいのではない。
対談であるからして、その文は当然会話だからか。そうだね。

心に残った部分にしおりを挟んで行ったら
それは本のあちこちに頭を出して、
どれがどれだかわからなくなる。

それほど
真実を突いているであろう、言葉たち。

小川さんがまた対談したいという風情で、
二度目があり、
「次回はブラフマンについて話しましょう」と河合先生は約束したのに、
その二ヶ月後に先生は倒れ、
その翌年の2007年に逝去してしまったのだ。

語られなかった3回目の対談での物語もまた、我々にも想像でき、伝わってくる。

テーマとなっている「生きるとは、自分の物語をつくること」の章が心にしみ、すべてが納得できた。

カウンセリングの患者のはなし、西洋の神と日本の神、源氏物語の話、数字の話・・・

アンテナを鋭く立ち上げて、互いの感覚を交差させ、しかも相手を尊敬しつつ、なにかを得ようとする互いのこころ。
さすがだと思った。
おそらくその場には高い次元の通い合うものが、優しく漂っていたに違いない。

また突然ひとりにされた感のある小川さんが書いた少し長めの「あとがき」は心から惜しむ心にあふれている。

「世界中にあふれている物語を書き写すのが自分の役割」

「物語は既にそこにあるのだから。」

箱庭療法の第一人者でもあった。河合さん。
それぞれの箱庭は、どうなのだろうか。

私自身のそれも広くて暖かい、と思いたい。

内容(「BOOK」データベースより)

物語は心の薬―人生の危機に当たっても、生き延びる方法を、切実な体験を語りつつ伝える。河合隼雄氏が倒れられる直前に奇跡のように実現した、貴重な最後の対話。

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