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2012年4月26日 (木)

『解錠師 』 スティーヴ・ハミルトン  23

010g久しぶりのスティーヴ・ハミルトンである。

お元気でしたか、という感じ。

見れば、作品は出ていたけど、邦訳されていないということらしい。

ジェットコースター的緊張、展開ではない。

残り最後、後厚さ5ミリ(?)となった深夜、

私はあと少しにもかかわらず、なのにしばし眠くなった。寝た。

ミステリーのラストにあるまじきことである。

しかしこのミステリはそういうミステリ。

眠くなるものというわけではない。

主人公は幼少時に恐ろしい事件に遭遇していて、

その影響で口がきけなくなり、そこから・・・・

鍵を開けるというその微妙な感触がかなり読み手にも伝わってくる。

自分は静寂の中で、相手だけが語り、それを聞くだけ、という設定、話す人も大変である

その中で、絵を通して語り合う愛の形も。

そして

それらを今いる牢獄から、見ているのだ。

遠く薄く見える幾重にも重なった時間空間を

一枚ずつはぎ取り、時には重なったままでみていく感じ

それらは

強烈な事件ながらも、うすぼんやりと見えているようで、

意識を失い、つまり寝てしまうということになったのだ。

最終的にはその晩に目覚めてちゃんと読んだが、

ミステリとしても、かなり心理的・内面的なものに私は感じた。

推理で犯人を追いつめる、というものとは異なる、ということだ。

個人的には彼の将来を応援したいと、思った。

彼のアレックス・マクナイトシリーズで翻訳された3冊はなぜか読んでいた。

そこから結構な年月がたっている。

氷の闇を超えて  1998年 邦訳2000年4月

・ウルフ・ムーンの夜  2000年 邦訳2001年1月

狩りの風よ吹け   2002年 邦訳2002年5月

内容紹介

【アメリカ探偵作家クラブ賞(エドガー賞)最優秀長篇賞/英国推理作家協会賞スティール・ダガー賞/バリー賞最優秀長篇賞/全米図書館協会アレックス賞】  けっして動かないよう考え抜かれた金属の部品の数々。でも、力加減さえ間違えなければ、すべてが正しい位置に並んだ瞬間に、ドアは開く。そのとき、ついにその錠が開いたとき、どんな気分か想像できるかい? 八歳の時に言葉を失ったマイク。だが彼には才能があった。絵を描くことと、どんな錠も開くことが出来る才能だ。やがて高校生となったマイクは、ひょんなことからプロの金庫破りの弟子となり芸術的な腕前を持つ解錠師になる……プロ犯罪者として非情な世界を生きる少年の光と影を描き、世界を感動させた傑作!

2009年、邦訳出版2011年12月 

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