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2011年8月27日 (土)

『十二の嘘と十二の真実』 あさのあつこ

あさのあつこさんの作ということで借りてみた。

十二の嘘と十二の真実 49冊目

今年2月に文庫本が出ている。

内容(「BOOK」データベースより)

怖いけれど哀しい、おぞましいけれど面白い。中世の王国の物語と現代の恐怖譚のつづれ織り。王妃に仕える侍女ツルと、小さな街に住む現代の老女の謎とは。
『バッテリー』のあさのあつこさん。そう思って取り上げた本。装丁からもこの内容は想像できなかった。
でもあくまでも寓話のようであるからして、恐怖とまではいえない。
しかしある意味恐ろしく どぎついところもあり、最初の章でそれは読み手に試されるというか、私は驚かされた。
そこで「あさの作品」というくくり(といっても「バッテリー」だが)に見事に期待は裏切られ、不思議な世界に連れて行かれる。
「覚悟!」という感じで読み進めばいいか。
「…人間って。どんな美女でも、偉い人でも、身分の高いお方でも、聖母のような微笑を浮かべている者だって、一皮、べりべりと剥がせば、そこには・・・。」
そしてこうも言う。
見世物小屋を作り「この世で最も怖ろしくおぞましい生き物がいます」と書いた札をさげ、中には姿見を立てかけておく、と。
怖ろしい生き物は「に・ん・げ・ん」
ユーモアのあるやさしいものを書くあさのさんが吐いた毒であろうか。
人間が心の奥に持つ恐ろしさであろうか。
私にはその意図の芯をとらえることはなかなかできない。

時代と空間の異なるしかも語り口も異なる12ずつの恐ろしい物語が、かわるがわる語られ、織り込まれて、最後にひとつにつながるようなそうでないような。

もうひとつ、狼族を追う父を持つ少女と、狼に育てられた少年の哀しい運命『崖の上』。

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