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2008年10月 3日 (金)

『タンゴステップ』 ヘニング・マンケル

タンゴステップ 上 (1) (創元推理文庫 M マ 13-7) タンゴステップ 下 (3) (創元推理文庫 M マ 13-8) 
2000年発表
2008,5邦訳出版 68,69

今まで読んできたクルト・ヴァランダーものではない。
自分自身ガンの告知を受け、治療開始までの間に事件に取り組むことになる主人公はステファン・リンドマン37歳、警官。。
いつも自分の死を思いつつ担当地区ではないところで起きた事件の捜査をする。
自分の病気から、死から逃げるように。
事件を考えるのと背中合わせに自分の病気を思う。
「40にもならないで、死ぬのだ。」などと思う主人公。
そういう面でも自分がその状況だったら・・・などと読みながらいつも自分はどうするだろうかと考えていた。

一人で考え、時にカンで事件を解決するようなスピーディなミステリではなく、
巧緻なトリックもなく、
地元の担当ジョセッペたちと協力し語り合い、疑問を出し合い、進めていく。
その分進みは遅い。
その分じっくりと読んでいける。

舌ガンの宣告を受け、動揺した彼が新聞記事で、自分が昔新人時代に指導をうけた先輩が、無惨に殺害されというのを読み、そこに向かうのだ。
ナチズム、そして今のネオナチ、移民、スウェーデンが現代に抱える状況が少し理解できる。
ヘニング・マンケルの他の作と同様社会とのつながりで、闇から続く事件を描く。

飽きることなく読めた。
いろいろ想像させつつ、展開していく。
追うもの追われるもの両方から語られ、さらに第二の殺人事件がおきて
犯人も犯人を捜し・・・

タンゴのステップが全体をかすかに漂う。

「殺された元警官モリーンの住んでいた場所を訪ねたリンドマンは、地元の警察官と協力しつつも、独自に捜査を開始する。だが、調べを進める彼の前に、新たな死体が。殺されたのはモリーンの隣人だった。同一犯の仕業か、それとも……。
 次々とあきらかになる、先輩警察官の知られざる顔、そして意外な過去。自らの病に苦しみ、迫り来る死の恐怖と闘いながら、リンドマンは真実を追い求める。
 ヨーロッパ各国で揺るぎない人気を誇るヘニング・マンケルが、現代スウェーデン社会の闇と、一人の人間としての警察官リンドマンの苦悩を鮮やかに描き出す!
 CWA賞受賞作『目くらましの道』のあとに続く、スウェーデン推理小説の記念碑的作品。」 創元社HPより

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