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2008年9月16日 (火)

源氏物語展、その後

NHK新日曜美術館で「源氏物語 1000年のかたち」という放送をしていた。
この前見てきたばかりだったので思わず目を留めた。
これも何かのご縁である。
展示物に絡めていろいろな話が出てきた。
以下はそこで面白いと思ったこと。源氏物語展その後の私の学んだことである。

・「源氏絵」は、時代が変わっても同じような構図と要素で描かれているものが多い。なぜ同じような構図の絵が描かれたのか。
 「源氏物語の絵を書くにあたってのマニュアル本が存在した。」 
画家はそのつど源氏物語を読んでいたわけではなく、ほとんどが過去の作品を参考に描かれたが、「源氏絵詞(えことば)」という源氏絵のマニュアル本が存在したという。マニュアルでは“光源氏が御簾を上げて榊を差し出す”といった人物の動きなど、描くべきポイントや構図が細かく記されている。それでも画家や画風、時代による物語の読み方によって、それぞれの作品は独自の魅力を放ち、似ているようで違う源氏絵となっているという。

200089_113 ・長い戦乱の後、危機的状況の時に源氏ブーム
 日本というアイデンティティが失われるかもしれないという時に大人気となる。
 戦争を潜り抜けた時、応仁の乱、蒙古襲来、保元・平治の乱、そして第二次大戦後も。
 「日本は武力で勝ち抜く国ではないのだと、源氏物語に込められたはかなさ美しさを抱きしめるように確認したのだ、」と三田村雅子さん(フェリス女学院大学教授)は述べていた。
そこに日本人の美意識があるとも。源氏物語にはそうした日本人の美の核があると。
 
・教養としての源氏物語
武士にも求められた源氏物語。戦国時代には長い戦乱が終わることを願い、雅な王朝文化を思った。武家の高い教養を示すものとしても使われた。

「留守模様」…留守模様とは、古典文学や故事逸話、和歌・謡曲などで登場人物を描かず、背景や持ち物(小道具)のみを絵画の構図や工芸の意匠として描き、その場面を想像させるもの。江戸時代にはそうした工芸品を好んで作った。将軍家の嫁入り道具など。
教養の確認。文化として成熟し、みんなが知るようになったものは、引き算になり、そぎ落としていく文化となる。
一方で江戸時代には「田舎源氏」のようなパロディ、茶化していく江戸文化。これもまた源氏物語が大衆の中にも入り込んでいった結果であろう。

王朝文化、雅な恋の世界に埋め尽くされる源氏物語は平和の象徴でもあったのだろうか。話の内容ではなく、物語そのものが社会とどうつながっていたか、面白く思った。
今年のブームは単に「1000年だから、」でいいのだろうね。
(写真は先日横浜美術館で買ってきた菓子、)秋模様である。

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