« 桜の木陰で『アタマ八分目、ココロ八分目』 | トップページ | ばあちゃん修行 »

2008年7月 6日 (日)

『西の魔女が死んだ』梨木 香歩

  41htk8fgbnl
映画化の話を聞いてリクエストした本。
52
昨夜、布団に入って読み、途中で本を置いたが、結局最後まで読んでから、寝た。
幸せな空気の中で。

まず読んで印象に残ったのは、
その風景・草や木やそこでの暮らし。ジャムなど作られる料理の数々。
写真も挿絵も無いけれど
そこには木々をわたる風や日差し、ハーブの香りさえも思い起こさせるような文章があり、
大きな画集や写真集を抱えた気分になった。
いやそれ以上に、今まで自分が行った野原や山や林や村、そんなところにいる気さえした。
そこで幸せになってしまったものだから、話の筋はそうかそうか、で。
自然の中にさらっと組み込まれていた気がする人間の暮らし、会話。

そんな自然に包まれて、人は自然に癒され、何を感じるのか。
生きることとその反対にある「死」はつながっている。
誰もが持つ「死」への意識。みんな死に向かって生きている。

おばあちゃんはまいに話す。
優しい自然の中でそれこそ心を伝える。

魂はつながっていくと信じることで今を生きられる。
魔女修行と言う名のもとに、大事なのは自分を確立すること、自分で決めて実行する力を得ていくことを学ぶ。

「いちばん大切なのは、意志の力。自分で決める力、自分で決めたことをやり遂げる力です。…そういう簡単なことが、まいにとってはいちばん難しいことではないかしら」

ラストはわかりやすいが、おそらくまいのこころがそう読みとったのだと思う。
心は自由でありさえすれば、感じることができる。
心残りの無いように言いたいこというべきことは言っておきたいものだ、と思った。

そしておばあちゃんの心はしっかりまいに渡った。
伝えることでつながっていく人の心。

「おばあちゃん、大好き!」
「アイ・ノウ」

私も好きなキュウリグサが最初から出てきて、うれしかった。
(今年は写真もたくさん撮りました。)
光がいらない銀龍草も。

自然の優しさと核家族では得られない緩衝としてのおばあちゃんの優しさを思った。
私も母であり、娘であり、おばあちゃんでもあり・・・
ということは私には母がいて、娘がいて孫がいる。
そんな私はいろいろ思うのだった。
私の魔法をうまく伝えられるかしら。
私もまだまだ修行だわ。

映画ではシャーリーマクレーンの娘であるサチ・パーカーがおばあちゃん役。
12歳まで日本にいたということで日本語が堪能らしい。なるほどそういうわけか。
映画も興味ある。

映画の宣伝写真を見て、本を読んで、すぐターシャチューダーの世界を思った。
ターシャは先月18日に92歳でこの世を去ったと言う。

西の魔女が死んだ (新潮文庫)私はハードカバーで読んだが、今はこのような文庫が出ているらしい。

|

« 桜の木陰で『アタマ八分目、ココロ八分目』 | トップページ | ばあちゃん修行 »

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

私も去年図書館の児童コーナーでこの本に出会い、とても感動しました。まいの気持ちにもなったし、まいに大切なことを教えながら、まいに誤解されてしまうおばあちゃんの気持ちにもなり、私は涙なしに読めませんでした。素晴らしい一冊です。
梨木さんの「マジョモリ」と言う絵本もすてきです。映画はこれから行きますね!

投稿: house_wife | 2008年7月 7日 (月) 18時10分

こんにちは
なかなか印象深い本でした。
本を読んで映画がきっといい線でしょうね。
映画で省略されたところもわかるから。
映画もぜひ見たいです。
「マジョモリ」も探してみますね。
ありがとう。

投稿: いち | 2008年7月 8日 (火) 18時41分

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




« 桜の木陰で『アタマ八分目、ココロ八分目』 | トップページ | ばあちゃん修行 »