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2007年11月23日 (金)

『病める狐』ミネット・ウォルターズ

病める狐 上 (1) (創元推理文庫 M ウ 9-7) 病める狐 下 (3) (創元推理文庫 M ウ 9-8)  2007.7刊 68、69冊目

余裕で読み終えるはずが、忙しく、返却期日ぎりぎりになってしまった。

ミネット・ウォルターズの作品は「蛇の形」以来である。
話はいろいろな面から書きこまれ、焦点が絞りきられず、じっくり進んでいく。
『鉄の枷』に続く、二度目のCWA最優秀長編賞受賞作。

はらはらどきどきジェットコースターというものではない。
それがこの作者の作風でもある。
イギリスの田園風景の中でのいろいろな人々のさまざまな問題。
なかなか入り込みにくい設定かもしれない。その中にちゃんとはまると面白い。 

一人の主人公の視点ではなく、多くの人の面から描かれ、絡み合うそれぞれの事情。
疑いながら読み進むが、真実は最後までわからなかった。
うらみ、妬み、嘘、欲などが渦まく。まさに病んでいる人の悪。

ここに人のうわさや悪口を好む、妬み深い女性が、しかも二人、友人として登場する。
これが結構強烈で、しかもなんともおろかで面白くかわいそう・・・
「彼女は、文句を言うことが好きな妬み深い女だった。」
「彼女は60歳にはなりたくなかった。それは無理でも。断じて60歳には見られたくなかった。」

「ウルフィーは母親に、笑いじわがない人間は信用するなと、よく言われていた。笑いじわがないということは、笑うことができないからで、笑えない人間には魂がないのだと母親は言った。魂って何?とウルフィーが聞くと、それはその人がしてきたいいことの魂みたいなもの、と、母親は言った。それは笑うとしわとなって現れるの。笑いは魂の音楽だから。…だから、不親切な人には笑いじわがないのよ。」、(私には強いお言葉だ!)

私は人の悪口を言うのも聞くのも好きではないが、
時々身近に見て、その思いを新しくせねばなるまい。
人の振り見て・・・であります。

今週末は初冬の信州さ行ってくるだぁ。
山には雪かな。

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