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2006年3月 6日 (月)

「凍りついた香り」小川洋子

434440136009 「凍りついた香り」 小川洋子 幻冬舎文庫 
内容(「BOOK」データベースより)
今でも彼の指先が、耳の後ろの小さな窪みに触れた瞬間を覚えている。まずいつもの手つきでびんの蓋を開けた。それから一滴の香水で人差し指を濡らし、もう片方の手で髪をかき上げ、私の身体で一番温かい場所に触れた―。孔雀の羽根、記憶の泉、調香師、数学の問題…いくつかのキーワードから死者をたずねる謎解きが始まる。

調香師の彼がなぜ命を絶ったのか、涼子には分からない。
それどころか調香師以外の彼の歴史や才能も知らなかった。
数学の天才で、スケートの名手であった。
そして彼のことを知ろうとプラハまで訪ねて行く。

そういうとぎすまされた感覚の人間に縁遠いものとしてはどこまでが現実なのか、夢なのか。
ミステリなのか、恋愛小説なのか。
よく分からないまま、でも結構早く読み終えた。

小川ワールドとはこういうものか。
不思議な世界に連れて行かれた。
日本語の持つ繊細さで不確かな世界が表現される。

シチュエーションも良く
幻想的な世界が広がる。
読後感は悪くない。
少し寂しく、泣いたあとのようなすっきり感もあり。

しかしどう捉えたらいいのか、わからない
とらえどころのない人の心と、人の記憶の中の哀しさかな。

孔雀の羽の模様の瓶に入った香水「記憶の泉」
孔雀は「記憶」を司る神の使い。

「過去はそこなわれません。…そうやって記憶は保存されていきます。
たとえその人が死んだあとでも。」

凍りついた香り Book 凍りついた香り

著者:小川 洋子
販売元:幻冬舎
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